近年、Instagram等SNSやフォトマッチングサイトの登場により、カメラマンが特定のモデルさんに撮影の依頼をしやすい環境が整っています。
モデルさんを募集するカメラマンも、カメラマンを募集するモデルさんの数も増えてきました。
ここで問題となるのが、それほど経験のないモデルさんと撮影を行う場合です。
「撮られる」状況に立ち会った経験の少ないモデルさんはカメラマン側の要望をうまく理解することができず、「硬い」「ぎこちない」ポーズを取るなどしてしまうこともしばしばです。
お金と時間を使ってポートレートを撮影するのであれば、できる限り被写体のコンディションがよい状況で撮影したいものですよね。
この記事では、そうした撮影の経験が少ないモデルに被写体の依頼をした場合にカメラマンが取るべき、適切なコミュニケーションアイデアについて解説いたします。
これから述べる事柄は撮影の経験が豊富なモデルに対しても有効です。
モデルさんに撮影サンプルを見せる
もっとも手っ取り早いのは、「どのようなポーズをして撮影させてほしいか」というサンプルをモデルさんに見せることです。
被写体としての自分をイメージするのがまだまだ苦手なモデルさんであっても、具体的な例を提示してあげればそれに合わせてくれるでしょう。
あいまいなことばで伝えようとするよりもよほど理解されやすいはずです。
見せるサンプルの内容については、極論を言えばどのようなものであっても構いません。
過去に自分で撮影したポートレート、市販のポーズ集等、スマホで検索した画像など、とにかく被写体として撮影したい写真に近いものを選んで見せるようにしましょう。
(当然ではありますが、サンプルの構図までそのみ真似した「パクり」的な撮影はしないようにしましょう。)
モデルさんにサンプルを見せるタイミングについてですが、可能であれば撮影の前にメールやメッセンジャーでのやりとりの際、そして撮影中の両方の機会を利用しておきたいところです。
撮影前に見せれば本番に向けたイメージづくりに役立ちますし、撮影中にサンプルを見られる環境があればモデルさんにとってもやりやすいはずです。
そうした方法で撮影を進め、ある程度モデルが慣れてきたと感じられるようになったのであれば、サンプルなしで自身の希望するポーズを伝えてみてもよいでしょう。
撮影前にモデルとの雑談時間を設ける
経験の浅いモデルさん、特に今回の撮影がはじめてという場合、少なからず緊張しているはずです。
緊張で顔が強ばってしまうと自然な雰囲気の写真が撮れないため、和らげてあげることが重要になってきます。
おすすめの方法は、撮影をはじめる30~60分ほど前にちょっとしたモデルとの雑談時間を設けることです。
カフェでお茶を飲みながら、これまでの撮影などについて気軽に話をしてみて打ち解けるとよいでしょう。
その際、今日はどういった撮影を行いたいかというイメージを伝えれば、スムーズに進行できます。
よい撮影のためには、真剣さの中にも和やかさのある空気が重要です。
もちろんモデルさんが乗り気でない場合に強引に連れて行くのはNGです。
その他撮影時のコミュニケーションで心がけたいこと
その他にも、撮影の経験が浅いモデルさんとのコミュニケーションにあたってはいろいろと気を配っておきたいポイントがあります。
たとえば、撮影の結果については都度見せ、自分がどのように写っているかを把握できるようにしましょう。
また、自分のイメージ通りの撮影ができないからといってネガティブなことばを投げかけるのはよいことではありません。
ただでさえ撮影に慣れていないモデルさんは余計引き気味になってしまいます。
こうしたポイントは、ある程度撮影の経験を積んだモデルとのポートレート撮影に関しても同じことが言えます。
参考記事
[sc name=”335_portrait_communication” ]
[sc name=”559_kosatsu_trouble” ]
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