写真家にとって美しいポートフォリオを作ることは、自分自身のアイデンティティを表現することであり、一つの作品集でもあります。
「私はカメラマンをしています」とどんなに言葉で伝えても、美しいポートフォリオをひと目見ることには敵わないでしょう。
実は、名刺よりも大切なものです。
カメラマン同士やモデルさんとの交流でも使用することでカメラマンとしての実力や作風がわかりますし、何より話のネタにもなるので写真を撮り続けるなら一つは持っておきたいですよね。
今回は美しいポートフォリオを作るためにおすすめのサービスを5つご紹介します。
インスタグラムをはじめとするサービスの優れた点、足りない点をそれぞれ紹介させて頂きます。
たくさんの人と交流を持ちたい人におすすめのサービス
最初にご紹介するのは、人との交流に特化したサービスです。
言わずと知れた写真投稿SNSの代名詞。もはや説明不要かと思いますが、ご紹介します。
インスタグラムは統一感のある写真を投稿することでオシャレな雰囲気を出すことができるSNSで、フォロワー数が多いとそれだけで一目置かれる存在になりますよね。
しかし、インスタグラムには欠点がいくつかあります。
①アルバム分けができない
インスタグラムはアルバムに分けることができません。そのため、自然風景やポートレート・建築物など様々なジャンルの写真を撮っている人にとってはアカウントに統一感を出すことが難しく、フォロワーも伸びにくい傾向にあります。
インスタグラムではフォロワー数が重要視される世界観が出来上がってしまっているので、純粋な写真の腕以外の要因でフォロワーが伸びない状況になるのは嬉しい状況ではありません。
②プロフィール画面では写真が正方形で表示されてしまう
一眼レフで撮影する写真は基本的に長方形です。投稿すると、タイムラインにも長方形で表示されます。
しかし、自分のギャラリーとして見せるプロフィール写真になるとそこだけ正方形で表示されることになります。
もちろんリスト表示にすれば解決しますが、他のユーザーからアクセスした時は正方形のグリッド表示から入ってくるので意図した見せ方をすることができません。
③投稿できる写真の解像度が低い
インスタグラムの最大の欠点が、写真の解像度が低下することです。
せっかく高い機材を使って高画質で撮影しても、細部の描写が画質の低下によって潰れてしまい、良さが失われてしまいます。
そのため、細かな解像度に気を配るよりも鮮やかさや雰囲気を重視する方が良い写真になります。
その反面、ユーザー数が多いことから交流のしやすさはバツグンで、うまく世界観を表現できる人にとっては最適のポートフォリオになってくれるでしょう。
いろんな人との交流を重視したい人におすすめのサービスです。
Instagram|サイトをみる
スタイリッシュさと美しさを求める人におすすめのサービス
次にご紹介するのは、スタイリッシュさと美しさを追求したポートフォリオです。
500px
500pxは海外ユーザー多数のシンプルで洗練された写真投稿型SNSです。
他人の投稿をアルバムごと見ることもできるので、よりそのユーザーの世界観に没入することができます。
投稿する写真の解像度は高く、非常に綺麗に表示してくれるのも特徴です。白い背景がシンプルで、写真の美しさを邪魔しない洗練されたデザインなので、自分のポートフォリオにするのもおすすめです。
日本語は非対応なので日本では馴染みがあまり無いサービスですが、アプリストアでスマホアプリのダウンロードも可能です。
アプリからアクセスすることで、いつでも自分の作品を直接見せることができ、相手も500pxに登録しているとフォローし合っていつでも最新の写真を届けることができます。
投稿するとこんな感じでシンプルに高画質な写真が並びます。
写真にExifデータがあれば撮影時の設定もしっかり登録されるので、後々見返した時にどんな設定で撮ったのかを確認することもできます。
利用料は無料で、SNSとしても使えるのでポートフォリオをシンプルに美しく作りたい方におすすめです。
500px|サイトをみる
Adobe Portfolio
Adobeが提供するカメラマンのためのポートフォリオ作成サービス「Adobe Portfolio」は、Webサイトとして自分の写真を投稿、作成するポートフォリオ作成サービスです。
Adobe Creative Cloudを契約している人なら無料で利用できます。
Adobe Creative CloudはPhotoshopとLightroomが使えるフォトプランを契約している方も多いと思いますので、Adobeサービスを普段使いしているという人は利用することができます。
このサービスは500pxのようなSNS感覚での利用はできませんが、高画質で投稿できることに加えてWebサイトのデザインもいくつかのテンプレートから自由に選ぶことができます。
より一層自分の世界観を大事にしてこだわりたいという人におすすめです。
Adobe Portfolio|サイトをみる
撮影地や使用機材別に管理したい人におすすめのサービス
最後にご紹介するのは、写真に撮影地や使用機材などの情報を付帯して管理したい人におすすめのサービスです。
EVERYBODY × PHOTOGRAPHER.com
マップカメラが提供するフォトシェアリングサービスで、撮影した写真ごとに撮影地や使用したカメラ・レンズ・設定を記録することができます。
同じ場所で同じ機材を使って撮影した人を調べることもできるので、自分の作品と見比べてどれくらい違いがあるのかを知ることで自己評価の参考にもなります。
もちろんお気に入りのユーザーをフォローしたり気に入った写真にいいねを押すなどの交流も可能です。
EVERYBODY × PHOTOGRAPHER.com|サイトをみる
PHOTOHITO
日本人中心のフォトシェアリングサービスで、こちらも撮影地や使用機材の情報を登録することができます。
先ほどの「EVERYBODY × PHOTOGRAPHER.com」と比較すると他者とのSNS的な交流はあまりありませんが、撮影地で絞った検索もできるので、自分が撮影に行きたい場所で同じように写真を撮っている人を参考にすることもできます。
また、カメラとレンズの組み合わせでも検索することができるので、持っていく機材の参考にもなります。
PHOTOHITOでは頻繁にフォトコンテストも開催されているので、自分の実力を試すチャンスもたくさんあって自分のレベルアップにも活用できますね。
PHOTOHITO|サイトをみる
複数使いがおすすめ
カメラマンにとって、ポートフォリオは一つでないといけないというわけではありません。
用途・目的に合わせて複数を使い分けるのもひとつの手です。
例えばこんな感じです。
・気軽な交流、コミュニケーション:Instagram
・スマホで見せる綺麗なポートフォリオ:500px
・コンテストで腕試し:PHOTOHITO
見せる相手によってポートフォリオを使い分けることで、全てのサービスのいいとこ取りをしてみてはいかがでしょうか。
その他参考記事
[sc name=”4515_convini_print” ]
[sc name=”4691_photo_album” ]
[sc name=”4357_koukaku_lens” ]
コメント